一生のうちに行ってみたい場所というのが僕にはあります。
例えば、アンコールワット。

もしくは、レッドロックス。

そしてここです。↓

「Abbey road」は、ビートルズが最後に制作したオリジナルアルバムです。
最後のリリースとなった「Let it be」が「Abbey road」の前に録音された音源を解散後に集めて編集され、リリースされた作品のため、ビートルズの実質的最後のアルバムとも言われています。
今回はこの「Abbey road」についてメモ(備忘)していきます。
【収録曲】
●Side One
COME TOGETHER
SOMETHING
MAXWELL’S SILVER HAMMER
OH! DARLING
OCTPUS’S GERDEN
I WANT YOU(She’s so heavy)
●Side Two
HERE COMES THE SUN
BECAUSE
YOU NEVER GIVE ME YOUR MONEY
SUN KING
MEAN MR MUSTARD
POLYTHENE PAM
SHE CAME IN THROUGH THE BATHROOM WINDOW
GOLDEN SLUMBERS
CARRY THAT WEIGHT
THE END
【影響を与えた作品】
僕がこれまで聴いてきた音楽の中で、これは影響を受けているだろうと思った作品を思いつく限り紹介(独断と偏見のため事実はどうかわかりません)。
・キラーストリート/サザンオールスターズ(アルバム)

ジャケットの構図からしてすでにインスパイアされていることは明らか。
当時、前作の「さくら」から7年も時間がかかってしまったことを謝罪する会見風のCMが面白かった。中身は2枚組でボリュームのある作品となっており、1枚目と2枚目がそれぞれ違うアルバムの世界観を持ちつつも、1枚目の展開を2枚目のエンディングで回収することによって前編通して1つの作品とする構成になっている。こうしたアルバムの構造は、「Abbey road」を踏襲したものであると考えられる。
・桑田佳祐/ROCK AND ROLL HERO(単体楽曲)

歌の歌詞の中に「コカ・コーラ」が出てくる。これは、「Abbey road」に収録されている「Come together」の歌詞の中に「coca-cola」が入っていることから影響を受けているものと思われる。
ちなみに、ビートルズの方は、CM契約なしに商品名を歌詞に入れてしまったことからメディアでのオンエアに制限がかかったそうだ。桑田佳祐の方は正式にタイアップ曲としてCMで流れていた。
・「OH! DARLING」に影響を受けたロックバラードたち
ポールが「I’ll never do you no harm」と歌った直後に流れるメロディは、後世のロックバラードで枚挙にいとまがないほどオマージュされている。
・矢沢永吉/アイ・ラヴ・ユー、OK

前奏で「OH! DARLING」っぽいメロディが流れる。
・エレファントカシマシ/ふたりの冬

これも前奏のメロディが似ている。
・奥田民生/嵐の海

藤井フミヤに提供した楽曲。サビ「波のように揺られながら〜」のメロディが似ている。
・THE YELLOW MONKEY/Changes Far Away

イントロがもろに「OH! DARLING」、というより永ちゃんの「アイ・ラヴ・ユー、OK」寄り?
・ユニコーン/ロックンローラーのバラード

メロディは違うがイントロ部分が似ている。タイトルにもある通り、曲全編にわたり、往年のロックバラードへの敬意がこもったアレンジとなっている。
【酷似しているジャケット】
「Abbey road」は、ジャケットも後世のアーティストによってオマージュされている。
・The Abbey Road E.P./レッド・ホット・チリ・ペッパーズ

・ユニコーン/クロスロード

【感想】
是非、レコードで聴いてみることをお勧めします。
というのも、CD・サブスクではわからなかったアルバムの構成、レコード世代のアルバム制作について気づくことができるからです。
A面の最後の曲「I WANT YOU」は7:47の曲ですが、歌が終わった後、3分以上の異様に長いアウトロの後、不自然に音が切れ、A面が終わります。
CDでは、再生ボタンを押せば全16曲がエンディングまで一気に流れるため、「I WANT YOU」の後、約5秒後にレコードでいうところのB面アタマ「HERE COMES THE SUN」が始まります。ここに大きな違いがあるのです。
「Abbey road」は、ローリング・ストーン誌において「B面だけで『サージェント』より価値がある」という評価を受けていました。B面だけで1枚のアルバムとして独自の世界観を持った作品となっています。
このことから、「ビートルズは(あるいはレコードを制作していた当時のアーティストは)、レコードのA面・B面という特徴を考慮した曲順・構成を考えていた」んだろうな、ということが考えられます。これは、CDを聴いてきた僕には全く気づかなかったことです。もっというと、「I WANT YOU」の異様に長いアウトロは、どうしてもB面のメドレーを成立させるため、B面の尺に合わせるための辻褄合わせではないか、とも思いましたが、流石に考えすぎか・・・。
