YELLOW MAGIC ORCHESTRA/PUBLIC PRESSURE(公的抑圧)


🎵 アルバム概要

  • タイトル:PUBLIC PRESSURE(パブリック・プレッシャー)
  • アーティスト:Yellow Magic Orchestra(YMO)
  • リリース日:1980年2月21日
  • レーベル:アルファレコード
  • 形式:ライブ・アルバム
  • 中古購入価格:1,800円

📀 内容と特徴

『PUBLIC PRESSURE』は、YMO初のライブ・アルバムであり、1979年に行われたワールド・ツアーの模様を収録している。ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルスでのライブ音源を編集・再構成し、スタジオ編集を加えてリリースされた作品である。

ただのライブ録音ではなく、音質や演奏の完成度にもこだわっており、ライブとスタジオの間のような完成度の高い仕上がりになっている。


🎹 参加メンバー

  • 坂本龍一:キーボード、シンセサイザー
  • 細野晴臣:ベース、シンセ、ヴォーカル
  • 高橋幸宏:ドラム、ヴォーカル

サポートメンバーには松武秀樹(プログラマー)、渡辺香津美(ギタリスト)も参加。
渡辺香津美の音源は日本コロムビアが収録を拒否したため、ギターのチャンネルは削除され、のちに収録された坂本のシンセサイザーに差し替えられている。

↑付属のシートには、「ギターのチャンネルをカットした」というおことわりが・・・

🎶 収録曲(一部抜粋)

  1. Rydeen
  2. Solid State Survivor
  3. Tong Poo
  4. Technopolis
  5. The End of Asia

※ オリジナルではヴォーカルの入った「Radio Junk」なども演奏されたが、著作権や契約上の理由でカットされた楽曲もある。


💡 トリビア・評価

  • リリース直後、日本のオリコンチャートで初登場1位を記録。
  • 当時としては珍しい電子音楽中心のライブ・アルバムとして高く評価された。
  • オリジナルの音源にはヴィジュアル面での編集(照明や衣装)も強く意識されており、YMOの「テクノ・ポップとアートの融合」を象徴する一枚。

🗣 コメント

『PUBLIC PRESSURE』は、単なるライブ盤ではなく、YMOが持つ「コンセプト性」や「テクノロジーへの美学」が前面に出た作品である。ライブ感と完成度のバランスを追求した結果、音楽的にも視覚的にもインパクトのあるアルバムとなった。

感想

・直感的に「Tong Poo」ベースが西城秀樹の「ヤングマン」に似ていると思った。「Tong Poo」のリリースが1978年11月25日、「ヤングマン」の原曲となるヴィレッジ・ピープルの「YMCA」のリリースが1978年12月5日、のちに西城秀樹の「ヤングマン」が1979年2月21日にリリースと、時期が重なっていることから、この時代のディスコサウンドによく取り入れられていたベースラインではないかと想像する。

・「Solid State Survivor」のヴォーカルには、高橋幸宏の他、なんと矢野顕子の声が入っている。今の時代に聴いても豪華なバンドだと思う。

・渡辺香津美のギターが坂本龍一のシンセサイザーに差し替えられたというが、聴いた感じどこが差し変わったのかがわからないほど違和感がない。結果として、単なるライブアルバムではなく、ライブ音源にオーバーダビングが施された、実質、新作アルバムとなった、という話は今の時代でも聞いたことがない。

↑本作に収録されたツアーのスケジュールが載った付属のシート。こまめに「OFF」が入っており、昭和の売れっ子ミュージシャンにしては適度に休んでいる。


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